漢方薬の風邪薬 吐き気 倦怠感 寒熱 不眠
今の時期は風邪症状についての
問い合わせが増えます
初期の風邪は判断できるようですが
風邪が肝臓まで入り
終着地点まで届いた風邪は
風邪と思えないようです
東洋医学では
風邪の進行する順番は
小腸→膀胱→大腸→胃腸→三焦→
胆嚢→肺臓→脾臓→心→腎臓→心包→肝臓
と考えます
症状が段々深くなるにつれて
臓器に入ります
最終到着地点は 肝臓です。
発表剤→攻裏の剤→表裏の剤→和解の剤
の順番となります。
発表剤とは
発というのは昇らせて
発散させて 汗を出す事を発という
発汗剤です
攻裏の剤とは
邪が表にある場合は宜しく汗にすべき(発表;発汗)
邪が裏にある場合は宜しく
下らせるべき(下剤)
表裏の剤とは
病が表にある者 表の病気が完全に治っていない
病気が半分中に入っている
和解の剤とは
肝臓まで到達した風邪
邪が表にある者は宜しく汗を出すべし
邪が上にある者は宜しく吐かせるべし
邪が下にある者は宜しく下らせるべし
もし 半表 半裏にある場合は
則ち中に従って治める
宜しく和解させるべし 調和させるべし
病(風邪)は
表にある者は表から 汗を出して散じれば治る
表を散じて経絡を伝わって中にはいらないようにする。
そうすると 病気が容易(たやすく)治る
若し 表の邪がまだ治っていない場合
表の邪が尽きてないのに 下痢で下したら
表の邪が虚に乗じて裏(中)にはいってしまう。
或いは表に邪があるのに
誤って補薬(滋養強壮薬)で補う
そうすると中の邪が壅(ふさが)って外へ出無くなる
そうすると悪い症状に変わってしまうのが多くなる
だから 内経曰く
善(よ)く治める者は皮と毛
その次は
肌とか皮膚で治す
その次は
人間の筋とか筋肉で治す
その次は
六腑(中にはいっている)で治す。
その次は
五臓を治す
五臓を治す者は半分死亡
半分生きるだけ
(六腑 五臓 というのは 重症という意味
名医は軽い内に治すという意味)
和解の剤が風邪の最終到達時点です
風邪後期や 風邪しめくくり薬となります。
症状は
寒熱(寒くなったり 熱くなったり)
倦怠感 食欲不振、不眠、吐き気、嘔吐
イライラ、はきけ、
咽喉が腫れて痛む まっかに咽喉が炎症 耳鳴り
目充血咳鼻づまり 口が苦く口が渇く 尿が赤い
湿疹が一挙に発症
肝臓、胆のうまでに入った風邪です。
この様な場合
どこにも出かけず安静にして寝ておく事です
食べ物は林檎のおろしジュースや
ブドウ(ぶどう糖が体力を回復させます)
ヨーグルトが宜しいです。
しかし
酷い症状ですが
風邪のしめくくり薬や
風邪後期薬が即効的に改善する為
重症だと実感できないようで
1日 2日服用して回復しますと
お散歩や家事や外出されて
何度も風邪を繰り返してしまう方が
多いのです。
この様な風邪は重症です
風邪を侮らないで下さい
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